千葉県一宮町で「空き家再生プロジェクト」を行っているカヒインテリアデザインです。築年数が古い家のいいところをビーチハウスリノベプロジェクトを通じてお伝えしています。今回は、土台の材料について
こちらはお風呂解体後の土台の状態です。通常タイルの風呂ですと、水が回って腐ってしまっている場合がほとんどなんです。が、今回はご覧の通りほぼ完全に残っていますね。
これは、運がよかったわけではなく、水に強い「ヒバ」材を使っていたから。
ヒバはヒノキと並んで称される、湿気に強い木材で、かつてはこのように土台などに用いられていました。当物件でもすべての土台がヒバで、腐ったりしている個所は一カ所もありませんでした。
ヒノキもヒバも高い防虫性を持ち、シロアリが食べない木としても知られるところ。
バブル前の一番いい時期に、多くの予算をかけてお金持ちのオーナーが建てた家だけあって、本当に贅沢な作り。リノベのし甲斐がありますよね。
ちなみに近年の住宅ではまず使わなくなっています。建売などでは絶対に使いません。よく、建設費用の指標に、坪単価を言いますが、安いものは安いなりに、高いものはそれなりの材料で作りますので、予算重視だけでなく、ぜひ構造躯体や材料にも目も向けてください。
日本には「適材適所」という言葉があります。建築用語で、目的に応じてパーツごとに合ったものを選択して使用することを表しています。このような例を見てみるとまさにその言葉通りだなと感じます。大工さんの経験によって左右されるこのような事象も面白い発見の一つですね。